お役立ちコラム

“大規模=一体感が出ない”は誤解?感情をつなぐ設計の裏側

「人数が多すぎて、どうしても“盛り上がりに欠ける”」
「一体感を演出したいのに、会場が広すぎてバラバラに感じる」
──大規模な社内イベントを実施したい方の中には、このようなお悩みをお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか。

確かに、参加人数が数百~1000人規模になると、双方向性が薄れ、参加者の熱量が分散してしまうのも事実です。
ただ、それは“設計”で十分に変えられます。

「一体感=小規模イベントにしか出せないもの」ではありません。むしろ大規模だからこそ実現できる「心を動かす連帯感」もあるのです。

今回は、大人数のイベントでも“感情をつなぐ空気”をつくるための、設計のヒントをご紹介します。

「一体感」とは、“情報”ではなく“感情”でつながること

そもそもイベントでいう“一体感”とは何でしょうか?全員が拍手することでも、声をそろえて返事をすることでもありません。

「あの瞬間、自分もその場にいて、誰かと“同じ感情”を共有していた」

この感覚こそが、一体感の正体です。

つまり、イベントの規模に関係なく、参加者が心を動かされ、何かに共鳴した瞬間があるかどうか。大事なのは“情報の届け方”ではなく、“感情の設計”なのです。

ポイント①:参加者の“存在”が可視化される設計を

大規模イベントでは、「誰が来ているのか分からない」「観客のひとり」になってしまいやすい。だからこそ、“自分がここにいる意味”を演出する仕掛けが重要です。

たとえば:
・開会前、参加者全員の名前(苗字だけでも可)をスクリーンで流す
・各部署の写真をコラージュして映し、「全社からこれだけの人が集まっている」と視覚的に伝える
・名前入りのリストバンドや受付タグを使い、“記名参加”の感覚を強める

「ただの観客」から「自分ごと」へ。
まずは“存在を可視化すること”が、感情の土台をつくります。

ポイント②:リアルタイムの“共感”を可視化する

人は、他人の反応を目にしたときに“自分も同じ気持ちなんだ”と実感します。これを意図的に演出することで、広い会場でも“感情の連鎖”が生まれます。

たとえば:
・感動エピソード紹介中に、感想や共感のコメントをリアルタイム投票やチャットで可視化
・笑いや拍手が起きた瞬間にカメラで抜き、スクリーンにその表情を映し出す
・「○○だと思った人、手を挙げてください」と全体を巻き込む問いかけをプログラム内に散りばめる

“その場にいる誰かの感情”が見えることで、「自分もそう思った」と感じられる。こうして“個の感情”が“全体のうねり”に変わっていきます。

ポイント③:ストーリー性のある構成で“心の起伏”をつくる

大規模イベントが単調に感じられるのは、感情の波がないから。登場人物・場面転換・意外性──あらゆる構成要素を、ストーリーとして再設計することがポイントです。

たとえば:
・冒頭に「社史を3分で追体験できる映像」を流して、創業時の想いに立ち返る
・現場社員が語る“本音”や“困難”を盛り込み、共感の山場を用意する
・ラストに「社員の未来ビジョン」を語るサプライズメッセージを仕込む

構成にメリハリがあると、参加者の感情は“揺れ”ます。この感情の高低差こそが、一体感を生む燃料になります。

ポイント④:終わった後の“感情の余韻”まで設計する

イベントは、終わった瞬間から“風化”が始まります。その記憶を“共通体験”として定着させるには、イベント後の“余韻の共有”が不可欠です。

たとえば:
・イベントの写真・動画を即日社内SNSで共有し、「あのシーンよかったよね」と語れる場をつくる
・会場で撮影した集合写真に「あなたはどこにいた?」の演出を加えて配布
・チャットやアンケートで「印象に残った瞬間」を投稿してもらい、あとから集約・発信

“語れる”ことは“思い出になる”こと。一人ひとりが感情を再確認できる設計が、一体感の記憶を深めてくれます。

大規模イベントこそ、“感情設計”で記憶に残す

「人数が多いから仕方ない」
「どうせ反応は返ってこない」
──そんな思い込みを捨ててみてください。

数百人が一斉に笑ったり、泣いたり、頷いたりする瞬間。それは、小規模イベントにはない“感情の力”です。

一体感とは、偶然ではなく設計で生み出せるもの。“全員の感情をそろえる”のではなく、“感情の波をつくり、それを可視化する”ことで、大人数でも“心がつながる場”はつくれるのです。

大規模だからこそできる、感動のうねりを。その鍵は、コンテンツではなく“感情の設計”にあります。

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DATE

2025年11月20日

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